【曇りと晴れ、寒いのはどっち?】知って得する!明日の冷え込みを、誰でも簡単に予想できるお話


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曇りの日と晴れの日、寒いのはどっち?ーーーその答えは、晴れの日です。なぜでしょう?とんちなんかじゃありませんよ。驚くなかれ、今から「宇宙規模」の話をします。

晴れて星空がキレイに見える夜。その翌朝は、冷え込みに要注意!

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「曇りの日と晴れの日、寒いのはどっち?」この質問、すこしイジワルでした。実は、夜に限ったお話です。晴れて星空がきれいに見られる夜と、どんよりと曇っていて、星も月もまったく顔を出してくれない夜。この場合は、晴れの日の夜の方が気温が下がり、翌日はかなり冷え込むことが多いんです。

晴れの夜、どうして次の日は冷え込むの?

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その理由は、「放射冷却」にあります。気象解説をよくよく聞いている人は、ご存知かもしれませんね。でも、その仕組みを理解できる人は、少ないんじゃないんでしょうか?ここでは、とってもとっても分かりやすく、「放射冷却」して空気が冷える仕組みをご説明します。



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「放射冷却」とは、物体から熱(赤外線)が放出されて温度が下がっていくことをいいます。夜になると、地面から宇宙に向かって熱が放出されます。すると、熱を奪われた地面は冷え、接している空気も冷やされ、気温が下がります。つまり、夜になると、放射冷却がおこり、昼間に太陽がせっせと温めてくれた空気が、どんどん宇宙に逃げていき、寒くなるんです。昼間より、夜の方が寒くなる理由は、そこにあるんです。

では、熱(あたたかい空気)が宇宙に到達する前に、雲にぶつかったら…?雲がいったん受け止めて、また地面に返してくれるんです。雲がお布団の役割をしてくれているんですね。これが、「曇りの夜の方があたたかい」という所以です。

お仕事からの帰り道、空を見上げる習慣をつけてみては?

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冬。仕事からの帰り道。チラリと上を見上げてみて、満天な星が見えたら…奥さんやお子さんに「明日は冷えるよ」「あったかくして寝るんだよ」と教えてあげてみてはいかがでしょう?自分だけでなく、家族の健康も守れるかもしれませんよ!次の日のお布団からの出にくさを覚悟して…

天気って宇宙規模だったんだ!奥深すぎる天気のナゾ。

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「夜は寒くなるから、上着を一枚もっていっておこう」「夜まで外にいるなら、すこし着込んでおこうかな」

当たり前に「昼間より夜の方が寒い」と思っていませんでしたか?その理由は、ただ太陽が無くなったから、というだけではありません。「放射冷却」が起こっていたからなんです。目に見えないところで、まいにち休まず、宇宙規模で動いている天気。おもしろいですね!

もっともっと天気について知りたくなった方は

仕事で得する天気の雑学(気象解説者・片平 敦著)

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は、2月25日より、全国の主要書店、オンラインショップにて出版予定。このウェブサイトでも順次情報をお伝えしますので、ぜひチェックを!

お問い合わせは、いろは出版(book@hello-iroha.com)まで

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