出版事業部のかわきちです(2)


こんばんちゃ。

出版事業部のかわきちです。

写真は 特に意味ない。

 

「最近、自分が変わったなー、と思うこと」

 

私は この歳(25)になってようやく

「不完全であるものの良さ」みたいなものが

わかるようになったんです。

 

それってどういうことかというと

わたしは子どものときから

「完全」じゃないと気にくわない性格で、

 

ひと月目を綺麗に書けなかった手帳はもう使いたくなかったり、

装飾がたくさんついてる指輪のパーツが

1粒でも欠けたら捨てたりとか、そんな感じ。

 

何年か前、京都の あるイベントで

素敵な似顔絵を描いてるおにいさんがいて、

わたしも描いてもらったんですね。

 

↓ それがコレなんですけど

 

いや絵の具垂れとるやないかい!と。

 

というか、垂れる瞬間を目の前で見てたんですけど

おにいさんは

「あ、垂れちゃった。けどまあ、これも味ってことで」

って、渡してくれたんですね。

 

このとき私は少し残念やったんです。

垂れてなかったら完璧やったのに!

もっと気に入ってたやろうなあ、と。

 

けど、そのあと

いろんな「不完全の美」と出会って、

考え方が変わったような感じがする。

 

その出会いの1つは

編集を担当した書籍『文房具図鑑』です。

 

 著者の健太郎さんご自身はどう思ってるのか

聞いてないからわからないですけど、

わたしは健太郎さんの生み出す「不完全」が、

面白くて 愛おしくて、影響を受けたわけです。

 

↓こういうの!!

 

そんでもって文房具図鑑の読者さん(おじいちゃん)から届いた

アンケートはがきも不完全で GOOD。類友ですね。

 

「印刷がちょっとズレてしまいました 失敗!」。

 

書き直したり、刷り直したりしない感じがいいなあ。

創造した「不完全」を、無かったことにしない感じがいいなーと。

 

やり直すのがめんどくさいだけなんじゃ? と思う人もいるかもだけど、

私はそのラフさに憧れるわけだ。

もはやかっこいいとさえ思う。

 

そしてもう1つの出会いが、

お世話になってるデザイナーさんの、まいこさん という方。

『present book 好きなところ100』の

デザインをしてくださって 仲良くなりました。

 

まいこさんは自覚持ってなさそうだけど、

すんごいすんごい ロマンチックな人なんです。

一緒にお話 していると 胸が焦がれるのです。

 

まいこさんは、割ってしまった陶器の食器を

捨てずに「金継ぎ」するんだそう。

 

「お気にいり」→「割れる」→「残念」

→「金継ぎする」→「宝物になる!」

という回路だそうです(すてき)。

 

こないだ まいこさんちに遊びにいったら、

石けん置きが、よく見たら割れたお皿だった。

なんか良くないですか????

 

まいこさんのこういうところ すごい いいなと思う。

影響受けつつある。。

 

そいで 似顔絵の話に戻るんですけど、

何ヶ月か前に AIUEOのデザイナーのともこさんが

うちに遊びにきはったんですー。

 

そんときに、壁に貼ってた似顔絵を見て

「これ可愛いね。絵の具垂れてるのがいいね」

と言ってくれたんですね。

 

わたしゃ、ともこさんがそう言ってくれたことで

もっとこの絵を好きになった感じがしたわけです。

よくよく考えたら、

この「垂れ」のせいで あのおにいさんのこと覚えてるしなあ。

 

間違ったものを直さない、

壊れたものを捨てない、

ちょっとニュアンスは違うけど、

わたしはこれらの出逢いで

「不完全の美」「無意識の産物は愛せる」

ってことを学んだわけです。

 

完全じゃないほうが、

モノとしての価値をこえたり、

愛おしく思ったりすることもあるんだなあ、と

やっと25歳になって気づけたんです。

恥ずかしいなあ。

 

わたしは自分のこと、

精神的な成長(考え方の成長?)が

人より遅いと思っているので、

これからいろんな人と出逢っていくなかで

いろんなことに気づけたらいいなあと思う

今日この頃です。(終)

 

あ、デザイナーのまいこさんのホームページ、

素敵なのでよかったら… ^^

https://www.maicokodaira.com/