こんにちは。広報担当の石井です。
そろそろ桜が咲き始めた地域もでてきましたね。
今年はゆっくりお花見、なんてことも難しそうですが、
春の訪れは、やっぱり嬉しいものです。
さて、今回で7回目となるこちらの企画。
今回は似顔絵作家「はち」を紹介します◎
木漏れ日の中にいるような、あたたかく心地よい似顔絵を描くはち。
そんな彼の今までの歩み、似顔絵への想いを伺います。
以下、はちとの対談形式でお送りします◎
インタビュアーは広報担当の石井です。以後お見知りおきを。
大きなきっかけは学生時代の似顔絵旅
ですが、今思い返すといろんな小さなきっかけが繋がっているなあと思います。
大学時代、美術大学に通っていたぼくは、マンガを専攻していて日々マンガを描いていました。が、あまりマンガを描くのは好きではないと1年目にして悟り、(読むのは大好きです!笑)
それ以降はイラストを描いたり、それをポストカードにして路上で販売する傍ら、友達に誘われていろんな場所で似顔絵を描いたりしていました。
その頃から、似顔絵を描くことに魅力を感じていたのですか?
似顔絵そのものに魅力に感じていたというよりも、マンガを描く上でたくさんのパターンの顔を描ける練習になるというところや、ちょっとしたお小遣い稼ぎになるというところが正直大きかった気がします。
そんな学生時代に、自転車で日本を旅していたことがあったのですが、せっかく旅をするならその地の人といろんなお話をしたいなあと出会った方の似顔絵を描きながら旅をしていました。
おじいちゃんから小さな赤ちゃんまで、ホームレスのおじさんや、たまたま知り合ってお家に泊めさせてもらったご夫婦などなど、本当にいろんな方を旅を通して300人ほど描かせてもらいました。
お話を聞いていると、津波で家具一式や今までの思い出の写真など、全てが家ごと流されてしまったとのこと。
なんと反応すればいいのかわからず、ただその方の似顔絵を描いていました。完成した絵をお渡しするとその女性は泣いて喜んでくださり、「今日、似顔絵を描いてもらえて、新しい思い出の品ができました。一生の財産にします。本当にありがとう。」とお言葉をいただきました。とてもとてもうれしくて、今まで絵を描いてきて良かったなあとしみじみ噛み締めつつ、似顔絵ってこんな風に喜んでもらえるものなんだ…!と驚きもありました。
幸せな、やわらかい空気感に溢れた空間も一緒に表現したい
非常にものすごーーーーく単純な理由で、説明するのも少し恥ずかしいのですが…ぼくには好きなマンガがありまして、「ハチミツとクローバー」というマンガご存知でしょうか?
その「ハチクロ」が由来です。(前述の旅もそのマンガがきっかけのひとつになっています。)
1、プライベートと分けるために本名と作家名を分けたかった。
2、二文字に憧れがあった。
3、親しんでもらえやすいようなやわらかい響きの名前が良かった。という理由もあります。
似顔絵なので似せることももちろんそうなのですが、お顔だけでなく表情や仕草などのその人の自然体なところを描けたらいいなあと思っています。
普段どんな風に会話されてるのかなとか、笑ったらどんな笑い声なんだろうとか、その人のことをお写真から想像して、笑い方やポージングなどに少しアクセントをつけてみたりしています。
似顔絵作家という仕事を、誇りに感じさせてもらえる
自分の中ではもう満面の笑顔で描いているつもりなのですが、「目が笑ってない。」「笑顔に見えない。」などと言われてしまい、笑顔ってなんなんだ…と迷走していた時期がありました。
当時はマンガ的な表現といいますか、口角を上げて、「歯を見せる=笑顔」のような、すごく形式的で表面だけをなぞったような描き方をしていたんだなあと思います。
研究を通じてたくさんの人に出会って描いていく中で、笑い方も人それぞれで、きゅっと目尻にシワが入る人もいれば、にっこりと微笑むような人もいたり。
性格や感情の大きさから笑い方が変わったりすることに気づいてからは、より人間らしい感情に沿った笑顔を描けるようになった気がします。
(イベント作家時代の似顔絵)
メールだったり、お手紙を郵送してくださったり、InstagramのDMだったり、いろんなかたちで送ってくださるのですが、文面からでも喜んでいただけたんだな、気に入っていただけたんだなというのがすごく伝わってくるんです。
結婚式のウェルカムボードや、大事な方への贈り物など、そんな大切なものに似顔絵を選んでいただいていることだけでうれしいのに、「はちさんに頼んで良かったです!」などと言っていただけた時なんて、本当にうれしく、ありがたいなあと感じます。絵を描いていて良かったなあとしみじみ思います。
そんなお客さんの中で、実はもうこの方は亡くなられているのだけれど一緒に笑顔で描いてほしいというご注文をいただくことがあります。
きっとすごく想いのこもった一枚なのだろうなと感じながら、丁寧に描かせていただいて、後日その方から喜びの声をいただいた時には、「もう二度と一緒に写真を撮ったりなんかは現実ではできないことかもしれないけれど、似顔絵だからこそこうやってかたちにできた。似顔絵にしか、自分にしかできないことをこのお仕事を通じてやらせてもらっているのかも。」と、似顔絵作家というお仕事を誇りに感じさせてもらえることもありました。
ほっと一息つけるような一枚を
はち、素敵なお話、ありがとうございました!
似顔絵を通じて、たくさんの人との出会い、様々な経験をしているはち。
話を聞いていても、「似顔絵作家」という職業は、彼にとって天職なのではと感じました。
そんなはちの作品を、ぜひホームページでご覧ください。
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