凛とした人の美しさと肌のぬくもりを感じる似顔絵『フジエシュンスケー凛ー』


瑞々しくやわらかな水彩絵の具の色彩と繊細なタッチで、見る人の目をぐっと惹きつける、フジエシュンスケの似顔絵。

 

今回、フジエシュンスケの似顔絵に、新たな作風が誕生しました。
その名もー凛(リン)ー。
「凛」の作風に込められた想いを似顔絵作家の“フジエさん”に聞きました。

(社内では“フジエさん”と呼ばれています)

 

ー新たな作風を思いついたきっかけを教えてください

僕はWORLD1で似顔絵を描いて今年で12年になるのですが、デビューしてから今に至るまで、一貫して同じタッチで似顔絵を描き続けてきました。
お客様に求めていただける事にやりがいと感謝を感じていて、タッチを変えたりとか、新しい作風には興味が向かなかったんですね。

ただ最近、少し時間にも心にも余裕ができたんです。
その時、改めて今の自分の似顔絵絵を見つめ直した時に「今ならもっと違う表現もできるのでは?」という、
僕自身の好奇心というか、表現欲求に気づいたのが、新しい作風を研究するきっかけになりました。

(当時のことを振り返るフジエさん)

 

ーどんなところにこだわりましたか?

いかに少ない要素で、画面に説得力を持たせるかです。
今回の「凛」では、とにかくシンプルな、洗練された作品を目指しました。

もともと僕が描いている似顔絵は、溢れんばかりの幸せを表現するために鮮やかなピンクや緑を、背景として描き込んでいます。
その他にも繊細で華やかなブーケ、ドレスの細かい描き込み等、手をかけ時間をかけ一枚の絵を完成させています。
だからこそ新しく発表する今作風では、それとは違った良さを出したかった。

アニメで例えるなら、きっちりフルカラーで描かれた完成版の作画は確かに魅力的ですが、その手前の、鉛筆だけ描かれたラフな線画にもまた、そういうものにしかない格好良さや潔さを感じるような、そんな感覚です。
画面に何を描いて、何を描かないか。そこにとことんこだわって、形にしていきました。

(1本1本洗練して描かれた線)

 

ー大変だったことはありますか?

さっきお話しした「画面に何を描いて、何を描かないか」。この見極めは本当に大変でした。

やっぱりいざ描いてみると、物足りなく感じて。足していっちゃうんですよね、色々と(笑)
ドレスやタキシード、ブーケなどの色味はやっぱりとても魅力的で、文字も画面に入る事で全体が締まって見えたり。
髪や肌の表現も、絵の具を何度か重ねて立体感を出したり。でもそれじゃ、背景が白いだけで今までの絵と一緒ですしね。
何かを足していくごとに、確実に何かが失われてもいくんです。いつもどこで筆を置くべきか、悩みながら何度も描いては試しての繰り返しでした。

結果的には、「線」と「余白」の魅力が最大限に伝わる、理想的なバランスに仕上げる事ができたと思っています。
日付やお名前はご希望があればお入れしますが、個人的には余白の美しさが際立つ、文字なしの表現がおすすめです。

(試行錯誤を繰り返して見つけた、理想的なバランス)

 

ー嬉しかったことはありますか?

新しい作風を生み出せたことは、やっぱりうれしいですね。
お会いした方にはよく話す事なのですが、僕は昔から自分の事をあまり「作家らしい」とは思っていなくて。自己表現に対して、そこまでの情熱がなかったんですよ。
子供の頃から、オリジナルの絵は描けないけど人の絵の模写は得意な感じで。
よく鳥山明さんや好きな漫画家さんの絵を写して、透明な下敷きに挟んだりしていました(笑)

そんな僕でも、いや、そんな僕だから、誰かの想いと情熱を受けて、人を描く事が作品になる「似顔絵」という形は天職なんです。
だからこそ12年もの間、休まず似顔絵を描き続けてこられた。本当に感謝しています。
ずっとこのままでいいと思っていました。自分の力を磨きながら、毎日誰かの大切な絵を描き続けていく。それだけで満足だと。

なので、僕の口から「新しい表現がしたい」なんて言葉が出るなんて、全くの予想外でした。

あぁ、僕も意外と作家だったんだなぁと(笑)

(自分の新たな一面に気付いたことを話すフジエさん)

 

ーどんな価値を届けたいですか?

これは「凛」に限った話でなく、僕らの描く似顔絵すべてに言える事なのですが。
「人が描く、人の絵」って、本当に魅力的なんですよ。

今の時代、アプリで簡単に写真から似顔絵っぽい画像は作れますよね。
でもそれでは、僕の大好きな「似顔絵」という作品には、やっぱりならないんです。

僕たち似顔絵作家は、絵を描く時にお写真から、また言葉から、今から描く人の想いや願いを感じながら、その人たちを形にしていきます。
そこに描かれる線やタッチは、そのひとつひとつがとてもあたたかくて、愛が詰まっているのがわかります。比喩じゃなく、本当に目に見えてわかるんです。
これって、人物画特有の魅力だと思うんですよね。やっぱり人間だから、人には特別な感情を抱いているというか。
僕が人が好きだからそう感じるだけなのかもしれませんが。

(想いを込めて1枚1枚丁寧に描かれた似顔絵)

フジエシュンスケ―凛―の似顔絵ギャラリーはこちら>

 

僕に限らず、WORLD1のメンバーはみんな、人が好きで、人を大切にしています。本当に魅力的な人ばかりです。
そんな人間が描く、あなたや大切な人が描かれた一枚は、本当に特別な「似顔絵」という作品になり得ると思うんです。
僕が知る限り、こんな特別な価値を持つ絵は似顔絵だけなんじゃないかなと。

本当に「一生もの」という言葉がふさわしい、特別な作品だと思っています。

(フジエさんが所属する、WORLD1のメンバーと一緒に)

 

ー使ってくれる人へのメッセージをお願いします

「凛」は、この十数年で僕が培った、似顔絵作家としての「線」の表現を存分に感じていただける作品になっています。
とてもシンプルな故に、凛とした人の美しさと肌のぬくもりが際立つ一枚。
この「凛」で、あなたの大切な一枚を描かせていただける日を心待ちにしています。

(完成した作品と一緒に◎)

 

似顔絵作家として培ってきた「線」の表現を存分に感じてもらえる一枚。
描く方の想いをのせた似顔絵は、世界にひとつの特別な作品に仕上がります。
ぜひ、大切な記念日や贈り物に、フジエシュンスケの似顔絵を選んでみてはいかがでしょうか?