大切な人の特別な日に想いを伝える「Flower Galleryシリーズ」
“ セカイニヒトツのトクベツを世界に一人のあなたのもとへ ” というコンセプトのもと、たくさんの方の似顔絵を描き続けている「WORLD1」。
そんな似顔絵チームが今回 雑貨チームと一緒にアイテムを発売しました。
今回は代表してWORLD1の畑中くんにお話しを伺いました。
(左:WORLD1 畑中 中央:雑貨チーム 井上 右:デザイナー 池澤)
今まで描き込んできた「花」のモチーフを軸に
― 企画のきっかけを教えてください
この「Flower Gallery」というシリーズができたのは、「いろは出版に所属する似顔絵ブランド『WORLD1』の似顔絵作家たちが描いた作品の雑貨を作ろう」という声が社内であがったことがきっかけになっています。
WORLD1では、作家たちが毎日手を使って、丁寧に似顔絵を描いています。
もちろん、描いているのは人の顔なので、1枚たりとも同じものはなく、ひとりひとりのお客様に対して真摯に向き合っています。
加えて、WORLD1全体で、年間5,000枚以上の似顔絵をお描きしており、それは人数でいうと10,000人をゆうに超えます。
常に絵と向き合い、技術を高めてきたWORLD1の似顔絵作家たち。
その作家たちが描くものなら、雑貨としてもお客様の心に響くいいものができるんじゃないか、そんな想いのもとこのシリーズの原型が動き出しました。
− Flower Galleyシリーズになったきっかけはありますか?
WORLD1の似顔絵作家は、その名の通り人の顔をメインで描いているのですが、実はもうひとつ、それと同じくらい描いてきたモチーフがあります。
それは「花」です。
WORLD1の似顔絵は、結婚式のウェルカムボード、ご両親へのプレゼント、誕生日や還暦のお祝い、自宅で飾るひとつのアート作品としてなど、特別な日から何気ない日まで、いろんなシーンで愛されています。
その中でも、ウェディングの場を彩る作品として選ばれることが多く、そこで描く似顔絵には、顔だけなく、色とりどりのブーケや鮮やか花々をよく描いています。
やっぱりそういったお祝いごとにはきれいな花はかかせないし、花があると理由もなく心が晴れやかになるんです。
そして、今までにそれだけ描き込んできた「花」であれば、自分たちも、それを手に取る人も納得するいいものができそうだと感じ、「作家が描く花を使った雑貨」を1つの軸にしようということになりました。
その軸からどんな雑貨を作ろうかと具体的に考えていったわけですが、「WORLD1」自体が特別な日を彩るような機会にたくさん選ばれているということや、軸になった「花」自体もそんな日にぴったりのものだったこともあり、特別な日に花を添えられるような雑貨なら、作家×雑貨でいい相乗効果が生まれそうだと考えました。
それがこのシリーズから出ている「ご祝儀袋」・「色紙」・「メッセージカード」の3つの商品につながりました。
― どんなところにこだわりましたか?
作家が描いた花の作品を活かし、他にはないような雑貨での花の見せ方にこだわりました。
作家が忙しい普段の似顔絵の制作の中でも、頑張って時間を作ってくれて、丁寧に描いてくれていたのを目の前で見ていたので、その作品の良さを絶対につぶさないようにしたいという想いが強かったです。
だからこそ、そんな作品を使うのであれば、世の中にたくさんある花をモチーフにした雑貨の中でも、それらとはまた違った新しい形の花の雑貨を作ろうと思いました。
ただ、僕にとっては、今回のこのシリーズが初めて担当する雑貨だったので、右も左もわからず、その想いだけが先行している状態で、実際にどうすればいいのかがまったくわかっていませんでした。
しかし、一緒にこの企画を進めてくださった先輩たちと長年WORLD1に携わってくださっているデザイナーにすごく助けていただいて、作家の作品を活かした他にはない魅力がある花の雑貨ができたと思います!
花を贈るご祝儀袋
ブーケの形をしたご祝儀袋を作ろうとブーケの形に大胆にカット。また、そのブーケを束ねるようなイメージで水引の形も新しいものを考えました。
作家が描いた花柄をデザイナーがトレースし、それを浮き出すような加工をご祝儀袋の片面に施しました。作家の画力とデザイナーのアイデア&センスのコラボレーションが生み出したご祝儀袋だと思います。
花を贈る寄せ書き色紙
「ポピュラーな形を保ちながら作家の絵を活かすにはどうしたらいいだろう」というところから、花柄で包み込むこの形が生まれました。ありそうで実は他にはない、花柄を活かした新しい色紙です。
3つ折りにすることでイラストではあるけどより立体感のあるブーケに見えるような形にデザインしました。また、開いたときにメッセージを描く部分が長方形になるようにしているのもこだわりです。
花を贈るメッセージカード
メッセージカードとセットで封筒も付いているものが一般的なのですが、その封筒はシンプルなものが多く、メインはあくまでカードの方で、封筒はなんだか付け合せのような感じだなと思っていたんです。
せっかく封筒もセットであるなら、どちらも使ってほしい。ならいっそ、その封筒もかわいくして、カードと組み合わせて使える形にすれば、それら両方を使いたくなるきっかけができると考えました。そこから、トレーシングペーパーに花柄を印刷し、シンプルなカラーのカードとの重なりを楽しむこのメッセージカードが生まれました。
− 大変だったことはありますか?
大変だったことは、シリーズ全体を通して言えば、作家への絵の依頼です。
似顔絵という作品の中で描く花と雑貨として描く花は、作家にとってはやはり勝手が違うようで、絵を依頼する時は、依頼側も作家側もお互いが探り探りの状態でした。
こう描いてほしいと要望を伝え過ぎても作家の個性をつぶしてしまうかもしれない。伝える情報量が少ないとどんなものを描いていいか作家が迷ってしまうかもしれないし、うまく雑貨として落とし込めないかもしれない。
制作側の意図と作家性がうまく交わって、いい意味での相乗効果が生まれる点を見つける必要があったんです。
そこで、作家ひとりひとりのタッチや花の描き方の特徴を整理して、作家ごとに合うだろうと思う花の種類や色味をデザイナーと雑貨チームで考えました。
そして、それをベースに、作家ひとりひとりとしっかり話し合い、制作側の考えを伝えるだけでなく、自分の画風ならどんな花の描き方が合うのか、いつもの似顔絵の描き方以外で新しくトライしたい画風はないかなどの話もしました。
時間がかかることではありましたが、この商品に関わる人たちが一丸となって1つの方向に向かっていく、そんな制作過程になれたのは、全員攻撃全員守備みたいな感じで個人的はすごいよかったなと思います。
− 嬉しかったことはありますか?
作家に依頼した絵をはじめて見るときがやっぱりうれしい瞬間でした。
1枚1枚の絵のクオリティが高いので眺めているだけでも楽しいですし、作家それぞれタッチが異なるので「この絵だったらこんな雑貨ができそう」と想像を膨らませられてワクワクしました。
また、花をモチーフにしていたこともあってか、それらを机いっぱいに並べると、普段は殺風景な場所がなんだか華やかになっていたのも印象に残っています(笑)
特別な日を、もっと特別な1日にできる価値を届けたい
− どんな人に使ってもらいたいですか?
大切な人の特別な日に、伝えたい想いがあるすべての人に使ってもらえたらうれしいです。
このシリーズで出ている商品で共通していることは、その想いを伝えるお手伝いをすることだと思っています。大切な人を想うあなたの気持ちや言葉を、この商品たちが華やかに彩り、特別な日をもっと特別なものにしてくれるはずです!
− 最後に使ってくださる方へメッセージを
このシリーズには、ひとつとして、同じ絵柄や色味の花はありません。
なぜなら、作家ひとりひとりの個性を大切にして作ったからです。
こうした背景には、WORLD1の作家が描く作品の価値を信じているということはもちろん、いろんな人に愛してもらえるシリーズになってほしいなという想いもあったからです。
花や絵柄の好みは人それぞれ異なると思います。
インパクトがある大ぶりの花が好きな人。かわいらしい小ぶりな花が好きな人。水彩の優しい雰囲気が好きな人。何度も色を重ねたようなパワフルな絵が好きな人。
これは挙げればキリがありませんが、できるだけ幅広い好みに合うように、作家・デザイナー・プランナーで力を合わせて工夫を凝らしました。
そうやって完成したこのシリーズは、幅広い世代の人に愛してもらえて、たくさんの特別な日をもっと特別な1日にできる価値をもったものだと思っています。
このシリーズを使ってもらった時に、贈る側も、贈られる側も、お互いに素敵だなと感じてもらえたら、とてもうれしく思います。