スキマ時間を家族のコミュニケーションに変える「トイレのらくがきカレンダー」


2018年8月31日(金)に全国で発売された「トイレのらくがきカレンダー」

ちょっと変わったネーミングのこのカレンダーに秘められた想いを制作担当者のいくみちゃんに聞きました。

 

 

もっと家族と話していたらよかった、という想いから

 

ー 企画(商品)を思いついたきっかけを教えてください

私が子どもの頃、両親が共働きで、なかなか家族で話をする時間はとれていませんでした。

寂しいときもあったけど、その頃は仕方ないことだと子どもながらに思っていましたが、大人になって実家を離れると、もっともっと家族と話すことは少なくなり、「あぁ、一緒にいるうちにもっと話していたらよかったな〜」と思うようになりました。

 

年々共働きの夫婦が増え、一緒に暮らしていたとしても家族のコミュニケーションの時間は少なくなっています。そんな中、家族との時間をもっと持ちたい、もっと一緒に遊んだり話をしたりしたい、でも忙しくて時間が取れない…と感じているお父さんお母さんが多いんじゃないかな?と思ったとき、目にとまったのが、会社のトイレに貼ってあるトイレ掃除当番を管理するためのカレンダーです。

 

そのカレンダーには、名前以外にらくがきがされてあるのです。

いろは出版の女子トイレの落書き

 

だれかの描いた絵から、なんとなく絵しりとりが始まって、ずーっと続いていたり、「あの映画観たい」って書いてる人がいたら「それおもしろかったよ」と返事してる人がいたり。

顔の見えない中で、おもしろいコミュニケーションが生まれていました。

 

どんなに忙しい人でも、大人でも子どもでも、誰でも毎日行くのが「トイレ」。

この毎日トイレに行く “ ちょっとした時間 ” を使えば、新たな時間をつくらなくてもいい。
みんなが一人になる時間を、家族とのコミュニケーションの時間に変えることができたら、世の中が少しハッピーになるのではないかな?と思い、
「トイレのらくがきカレンダー」のアイデアが生まれました。

 

 

自然とコミュニケーションが生まれるきっかけをつくりたい

 

ー どんなところにこだわりましたか?

毎月のらくがきのお題にはこだわりました。
ただらくがきをするのではなく、らくがきの中にコミュニケーションが生まれたり、トイレを出てからも会話や行動が生まれるようなきっかけを作りたくて、「伝え合う」「掛け合う」「話し合う」「競い合う」というキーワードでお題を出していきました。

あとは、お題を見ただけでわくわくするよう、ネーミングにもこだわっています。

 

例えば、3月の「にがおえ対決」は、みんなでいろんな人の似顔絵を描いて誰が上手に描けたかを競い合います。

4月の「おでかけ会議」は、みんなで今行きたい場所を書いて、週末や来たるGWの予定を話し合って決めます。

5月の「ハッピー&サンクス」は毎日ささいな「ありがとう」や「ハッピー」を探して伝え合います。

6月の「とことん絵しりとり」は絵の掛け合いである絵しりとりを、ページいっぱい続けます。

他のお題もとてもおもしろいので、ぜひ見てみてほしいです。
(ちなみに私の一番のお気に入りは「むしくいたんざく」です。)

 

お題を考えるとき、もうこんなに字が書けるの?って成長を感じてしみじみしてるお父さん、お母さんから返事がきて喜ぶ子ども、子どものらくがきを見て笑ってるお母さんや、お父さん意外と絵上手いな!ってびっくりしてる子どもなど、いろんな人のいろんな表情を想像しながら考えたので、とても楽しかったです。

 

あとは、気づいたときにすぐらくがきできるよう、ペン置きをつけました。

このペン置き部分にはミシン目がついていて、取り外すことができるので、
1年遊び終わったカレンダーを家族の思い出としてスケッチブックのように残しておくことができます。

 

 

ー 嬉しかったことはありますか?

仮のデザインができて、実験としてお子さんのいる先輩社員のご家庭で遊んでもらったのですが、その感想を聞いたとき、とても嬉しい気持ちになりました。

お兄ちゃんが「トイレ〜」と立つと、弟が「僕が行く!」とトイレを取り合ったとか、トイレから戻った子どもが「あれ書いといたし返事ちょーだいな!」と話しかけてきたとか、子どもと一緒になって僕らも楽しんでるよーなど、微笑ましいエピソードが聞けました。
実際のらくがきを見るとすごくかわいくてキュンとしました。

 

 

 

あとは、会社のトイレにも貼ってみたところ、みんな楽しんでくれていたようで嬉しかったです。

 


女子社員トイレの落書き

女子社員トイレの落書き

 

 


男性社員トイレの落書き


男性社員トイレの落書き

男子と女子の違いがおもしろいです(笑)

 

 

ー 面白いエピソードがあれば教えてください

メインキャラクターの「ポットンくん」のデザインを決めるため、絵を並べていたところにどこからかハエ飛んできて、絵の上にとまったことです(笑)
ポットンくんは絵の具から生まれた男の子なんですけど…

 

 

 

ー どんな人に使ってもらいたいですか?

小学生くらいのお子さんがいらっしゃるご家庭はもちろん、ご夫婦だけでも、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に住んでいるご家庭も、いろんなご家庭で遊んでみてもらいたいです!
家族の意外な一面や、あえて話さないような近況が知れたり、思春期のお子さんともらくがきでなら素直に話せるかもしれません。

あとは、ご家庭だけでなく、職場や学校でも取り入れてもらえたら、おもしろいコミュニケーションが生まれると思います。

 

今の時代に合ったコミュニケーションツールとして

 

ー どんな価値を届けたいですか?

「コミュニケーションの大切さ」と「新しいコミュニケーションのかたち」です。

「自分の子どもが最近、何を考えているか全然わからない…」
「帰りが遅く、見られるのは子どもの寝顔ばかり…」
…そんな声をよく耳にします。
その原因として、家族それぞれの生活時間がバラバラであるということが挙げられます。

共働きの世帯数は1,000万世帯を超え、昔のように家に帰れば誰かがいるようなことは少なくなりました。
子どもも夜遅くまで塾や習い事、部活で忙しく、家で家族と一緒に過ごす時間が減ってしまっています。

でも、あらゆるコミュニケーションの基本は家族の中にあります。
だからこそ、家族や身近な人とのコミュニケーションを大切にしてほしい。
「こんな時代だから仕方ない」「忙しいから仕方ない」で済ませず、「こんな時代でもできること」「忙しくてもできること」を取り入れてみてほしいなと思います。

トイレのらくがきカレンダーは、
「こんな時代でもできる」「忙しくてもできる」新感覚のコミュニケーションツールです。

毎日あるスキマ時間を家族とのコミュニケーションの時間に変えることができるので、自由で新しい家族とのコミュニケーションを楽しんでもらいたいです。

 

ー 最後に使ってくれる人へのメッセージをお願いします

私は今、家族はずっと一緒にいるようで、一緒に過ごす時間は限られているなと思っています。
それは、友だちや同僚なども同じです。
だからこそ、今一緒にいる人との時間を大切にしてほしいなと思います。

トイレのらくがきカレンダーはコミュニケーションカレンダーなので、らくがきするだけでなく、それをきっかけに、みんなで話をしたり、出かけたり、楽しい思い出をどんどん増やしてもらえたら嬉しいです。