令和元日の大田神社と上賀茂神社 – 京都ぶらもりち Vol.2


全12回でお届けする京都をゆるいテイストで紹介する連載「京都ぶらもりち」

第2回目となる今回は「上賀茂エリア」をご紹介します。

 

時はゴールデンウィーク真っ最中の2019年5月1日 令和元日。

記念すべきこの日を何か形に残そうと御朱印をもらうべく、家から徒歩数分にある「大田神社」へ向かいました。

 

実は由緒ある「大田神社」

京都が好きな方でもあまり耳馴染みのないこの大田神社ですが、上賀茂神社の第三摂社にあたる神社。
※摂社(せっしゃ)とは本社に付属し、その祭神と縁の深い神を祭った社のことを言うようです

大田神社には天鈿女命(あめのうずめのみこと)という日本神話に登場する神が祀られているようで、長寿や縁結びの他に芸能上達などのご利益があるようです。

 

派手ではありませんが、立派な鳥居とシンプルな本殿。

本殿の横には小真木(こまぎ)が置かれており、1本200円の初穂料をセルフサービスでお支払いすれば誰でも簡単にお願いできるようです。

護摩木(ごまぎ)は一般的に有名ですが、小真木というものがあるのは知りませんでした。

多くの人は無病息災を願われていました。

他にも絵馬もあるようです。

起源は上賀茂神社よりも古く、上賀茂では最古の神社と言われています。平安時代の保安元年には鳥羽天皇が大田神社に来宮され、それ以来天皇家や貴族の信仰を厚く受けられています。1月、5月、9月のそれぞれ10日に御内儀祈願祭が行われ、国家・皇室の繁栄、天皇・皇后両陛下の御身体の御安泰を祈念されます。
引用:http://kyoto.gp1st.com/530/ent235.html

このコラムを書くために後から色々と調べてみましたが、新天皇が即位するというタイミングで、所縁のある大田神社に参拝できたのはよかったです。

 

大田神社の見所「かきつばた群落」

大田神社の中でもっとも有名な見所といえば、国の天然記念物とされている「かきつばた群落 」。

かきつばたの見頃は5月の上旬〜中旬にかけてということもあり、こちらも見に来ました。

大田神社はこの天然記念物のかきつばたの維持費用として、協力金をお心持ちでお願いしているので、見に行かれる方は積極的に協力しましょう。

もちろん私もお支払いしました。

かきつばたは、鳥居をくぐってすぐ右手の大田ノ沢に広がり、約2万5千も群生しているとのこと。

 

この日は5月1日ということもあり、蕾も多く一・二分咲きといったところでしょうか。
やはり5月の中旬あたりに来るのがおすすめですね。

 

 

かきつばたが有名ということもあり、御守りや御朱印帳などにもかきつばたがモチーフとして使われています。

 

もちろん御朱印もかきつばた。

 

御朱印もいただいて大満足な大田神社でした。

 

ちなみに大田神社の目の前には「北大路魯山人生誕の地」の記念碑が建てられています。

北大路魯山人の名前は有名ですが、どんな人なのかというのはあまり知られていないかもしれません。

その辺りは和樂というWEBマガジンの「魯山人とは何者だったのか!?」という記事がとても興味深かったので気になるという方はぜひご一読ください。

 

さて、続きましては京都でも有名な世界文化遺産「上賀茂神社」

大田神社からは徒歩で10分もかからない距離なので、新元号 令和に沸いている方々を見に行ってみました。

 

さすがの賑わいを見せる世界遺産「上賀茂神社」

私が初めて上賀茂神社に来たのはかれこれ12年ほど前。

そのときはまだ観光客もそれほど多くなかったのですが、ここ数年は観光バスが何台も停まるほど人が押し寄せてきています。

この日は天皇陛下の即位ということで期間限定の特別公開が行われており、普段にも増して多くの観光客が押し寄せていました。

 

ただ、賑わっていた原因は他にもあります。

 

 

そう、「賀茂競馬(かもくらべうま)」です。

賀茂競馬は、祇園祭・時代祭と並ぶ京都三大祭りの1つ「葵祭(あおいまつり)」の祭儀として境内の芝生に用意されたコースを馬が駆け抜ける迫力のある神事。

賀茂競馬は俳句の季語としても使われるくらい、この時期を表すもののようです。

この日は5月5日に行われる賀茂競馬に出場する20頭の馬を走らせ、組み合わせを定める足汰式(あしぞろえしき)というものが行われていました。

出場する馬たちがたくさん。

競馬などの競走馬とは違い少し小柄な印象でとても大人しかったです。

客席もしっかりスタンバイ。

開式は午後1時からだったので、今回はスルーしました。
(このときはまだ10時過ぎくらい)

 

そのまま境内を進んで行くと...

 

何やらすごい行列が...

 

 

家から近いので上賀茂神社には何度も足を運んでいますが、これほどの行列はみたことがありません。

 

皆さんのお目当ては、もちろん令和元日の御朱印!!

普段、御朱印を書いている人は1人なのですが、この日ばかりは何と4人体制でした。

それでもこの行列。。。(ざっと見ても1時間は並ぶであろう)

 

上賀茂神社 恐るべしッ!世界遺産 恐るべしッ!

 

かくゆう私は大田神社の御朱印があったので、行列には目もくれず本殿へお参り。

令和での賑わいは本殿にまで達しており、参拝にも列がありました。

新天皇即位のお祝いの気持ちと新しい時代に向けてお参りしているのでしょうね。

 

以上、今回は「上賀茂エリア」のレポートでした。

 

最後に何か食べ物的なものを紹介しようと、上賀茂神社のすぐそばにある有名な神馬堂の「あおいもち」(やきもち)を紹介しようと思ったのですが、残念ながらこの日は閉まっていました。。。

上賀茂神社に訪れた際はぜひご賞味ください。

 

 

それでは、次回の更新もお楽しみに。

もりち

 

今回のぶらりスポット


大田神社


北大路魯山人生誕地碑


上賀茂神社